試験対策ワイン勉強会の講師の仕事

月に2回、A社の洋食事業部のソムリエ検定にチャレンジしたい社員対象に、試験対策用の勉強会を開催しています。


こちらは短期間で一次試験(筆記130問)に合格するための完全に、試験対策用の勉強会です。
昨年私もチャレンジして、この勉強はかなり「暗記」に寄っている内容であることを知りました。


しかしながら、業務でワインを取り扱うのであれば、このくらいの知識は確実にないと困るなというような内容であること、しかし一般的な飲食業で働くワインを提供する機会のある飲食業従事者は、ちゃんとした「レストラン」ではないので、ワインは提供するものの知識は無い、もしくは酒類の卸業者さまの提案通り、ということも多いのが一般的です。


実際に自分自身、昨年3ヶ月(まじめに暗記に取り組んだのは2ヶ月間です)一次試験対策に取り組んでいて、毎日必ず2時間〜3時間の勉強時間を捻出するように結構な努力をして(睡眠時間を削るしかありませんでした)、休みの日があったら2ヶ月だけだから…と覚悟して、1日中勉強したりしてました。


この状況を居酒屋で長時間働く一般的な店長職の受験者が3ヶ月で暗記というのは絶対無理な話だな、と感じたので、昨年10月からプロジェクトを組み、10月〜8月(一次試験)までの居酒屋従事者のためのスケジュールを作成して開示。

これでがんばりたい、絶対今年合格する気のある勇者(社員)だけを受け入れ、スケジュール通りに勉強会を行い、その講師を私が担当しているという運びです。


昨年自分が試験勉強していた時も、いずれクライアント企業でこのようにお役に立てることがあるかもしれない、と思って取り組んでいたので、自分で覚えながらも、次回自分が同じ内容を教えるならば、という観点で勉強しておりました。


そうやって、自分が勉強することも、いずれこれを誰かに教えるだろう、と思って取り組めば、完全に自分のために何かを学ぶ・始めるよりも圧倒的にモチベーションが上がるし、長続きします。


今日は、昨年の自分の改善点を踏まえて、フランス全土のワインの勉強が終わった段階で、確認のテストを入れました。

テストを行うことでみんなが自分の実力を客観的に気付いて、「勉強しなければ点数が取れない」ということを気付いてもらい、「今の状況ではまずい」と思って一般受験者よりも早めにスイッチを入れてもらいたいという要望があったからです。


最初のテストなので、答え付きの問題用紙を2週間前に渡して、勉強してきてもらい、次回それとまったく同じ試験問題を出す。

問題は、実際の検定と同じ130問70分で換算した時間を算出して、試験さながらの雰囲気で試験を行う、というシミュレーションをしました。


私はコーチなので、あれしなさいこれしなさい、と手取り足取り教える先生ではありません。

ただ本人が自分で現状を自覚して、自分で考えて自分で行動を起こすような仕組みを考えて、スケジュール化し、受講者は「普通に」勉強会に参加するだけで、自分ひとりで勉強するよりも、単純に合格者から教えてもらう勉強会に参加するよりも、圧倒的に「しくみ」の恩恵を受けることができるというわけです。

つまりキモとなる大事な部分は「事前に考え抜かれ戦略のされたプラン」であるかということと、「本人が無理を感じない(やらされ感のない)内容」であるかということ。


気づきの多いプラン構成であれば、「知らずに本気になってしまう」ために事前の「分析と戦略からできるプラン」が最重要で、ここができるかできないかが、士業にとって仕事の依頼がくるかこないかの分かれ道だと考えています。


なので、脳科学や心理学、コミュニケーション一般の知識や体系化して学んでおくことはとても大事で、最終的には相手が「自分で考えて自分でできた」という成功体験を得てフィニッシュすることを考えてしっかり作り込むことと、微調整を重ねて改善し続けることが大事になってきます。


勉強会を組み立てるだけでも、こんな風に今までの知識やノウハウ・チャレンジの積み重ねが必要不可欠になってくるので、「何を教えたか?」ではなくて「誰が教えたか?」「誰がプランしたか?」がじつは一番成功を分ける要素だと感じます。

普通はその部分は頭から抜けがちですが、そこは目に見えないけれど物事を上手くいかせるための重要な要素だと思っているので、この部分をわかっていただけるクライアントに出会えると本当にやり甲斐を感じます。

次回は、再度フランスの項目の100問の模擬試験と解説を充分に行い、それからイタリアワインに進みます。

今のところプラン通り。

次回のみんなの勉強ぶりもまた楽しみです。


ヒカル







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